街灯

街灯がそれを照らしていた。青白い光に雨粒が浮かんでいた。子虫がくもの糸にからまり、強く羽ばたいたきり動かなくなった。
歩いてきたのは少年だった。そこだけ晴れているとでもいうように、かさも持たない。私のかさも穴だらけだ。
哀れみの視線を交わして、私たちはすれ違った。
ふり返ると、ふるさとの景色が一瞬浮かんで、雨に流れて闇になった。

街灯

街灯

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-09-12

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