◽️プチストーリー【知識のゆき】(作品No_04)
作者便り:当時の目の高さをもう一度感じたい。今の私なら屈んで合わせたあの目の高さで何が見えるか、確かめたかった】
サクッザクッザクッ
雪は降ってきた
私の頭の上に
私は上に向き、カパッと口を開けた
雪が口の中に入った
、、、冷たい、、わな
少し立ってるだけで
頭の上に雪が降り積もる
受験勉強が行き詰まったから少し家を出てきた
ほてった頭を冷やしてる
空から降ってくる無数の雪の動きを見てると、記憶が刺激されてくる
早く受験終わらないかなぁ
私、受かるかなぁ
どれだけ勉強しても
試験を受けた、その後にしか答えがわからない問い
落ち着かない日々が続く
私の勉強した知識も、この雪のように頭に積もってくれてるのかな。積もった雪でさ、雪だるま作ったり、雪合戦したり、ええい!憧れのかまくら作っちゃうか!
苛立ち、焦り、熱意の暑さ
整理、集中、深呼吸の冷静さ
頭に積もる雪が私をちょうど良い体温にしてくれる
気持ちが
上がったり下がったり
えーい、上等!それは波だ!波が来てるならサーフィンしてやる!乗りこなしてやるぅ!むしろ、楽しんでやるんだーーー!!!
気付いたら、私は両手を逆ハの字にして思いっきり、雪の空に突き出していた。
時間の経過と共にさらに頭に雪が積もる。
、、、さむっ。
少し出るだけだと思って家着で飛び出して来ちゃってた。
お家でホットミルクでも飲もっと。
さぁ、やりますかね。
このがんばった知識のゆき先が私を支えてくれる。
大丈夫。だって、私、こんなに発想できてるもの!
(了)
◽️プチストーリー【知識のゆき】(作品No_04)