軽くシャー

ミケ先生はこの世のあらゆる日向に住んでいます
ミケ先生は我々のちょっとした悩みを親身になって聞いてくれます
上司の話が長すぎるとか、ささくれがなかなか治らないとか
その程度のちょっとした悩みです
「それは大変でしたね。でも大丈夫。
私が軽くシャーしておきますからね」
ミケ先生はいつもこんなふうに答えてくれます
軽くシャーでは済まないことを相談してはいけません
ミケ先生が悲しい顔をするからです
それはこの世からすべての日向が消え去ってしまったかのような
本当に悲しい顔なのです
軽くシャーでは済まないことを極力起こさないことが
我々人類の務めなのです

軽くシャー

軽くシャー

詩誌『月刊ココア共和国 2025年3月号』に「傑作集Ⅲ」の内の一篇として掲載された詩作品です。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-03-01

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