ヒトとして生まれて・1121

第2部   伊豆の老舗旅館に三度目の旅

 京都旅に出掛けてから約2カ月ぶりに、伊豆の老舗旅館に泊まった。
伊豆稲取温泉の食べるお宿「浜の湯」と銘打っている老舗旅館に泊め
ていただいた。今回も、鎌倉ファミリーからのご招待で、家内の喜寿
(77歳)のお祝をしていただき、私も82歳の誕生日を共に祝って
いただいた。

 私も喜寿のお祝いを伊豆の老舗旅館「望水」で、孫の私立中学への
入学祝いと一緒に祝っていただき、老舗旅館ならではのサプライズも
あって楽しい催しであったが、今回も食べるお宿「浜の湯」ならでは
のサプライズ企画があって楽しいお祝いとなった。

 さすがに食べる宿「浜の湯」の献立は素晴らしく「食前酒」に始ま
り「前菜」に続く「台の物」は鮑の酒蒸しで鮑にしては柔らかく美味
で舌も驚愕、続いて運ばれてきた「船盛」には、季節の鮮魚が並んで
喜寿を祝う「和江さん丸」の祝旗が掲げてあって、喜寿の袢纏と帽子
を被った家内を囲んでの記念撮影、続く「中皿」には帆立とサーモン
の美味尽くし、次いで驚愕の「金目鯛の姿煮」これが二皿も盛り付け
てあり「食べきれないでしょう」ということで、大きな金目鯛の一尾
は冷凍にしてお土産にしてくれるというサービスぶり。

 この先には「箸休め」としての鶏出汁のスープを介して「肉料理」
の和牛鉄板焼き(これがメチャ旨い)続いて「釜飯」はご飯が旨くて
具材も秀逸、「香の物」「止椀」と続いて「デザート」は紅ほっぺと
ブルーベリー、いうことなしの料理長は上島智也氏だ。

 初日のドライブでは、稲取港から大島まで海路を高速ジェット船で
かっ飛んできてお腹を空かしていただけに夕餉のご馳走にはファミリ
全員大満足であった。料理案内の女性もフランス料理並の料理に対す
る説明の滑舌の良さには驚嘆した。

 翌日のループ橋を下っての河津桜の観賞も丁度見頃で、圧巻は私の
膝の治療経過の確認を含めた「浄蓮の滝」巡りで、急な坂の下り登り
は膝の復帰具合を見定めるには快適なアップダウンであった。

 その時に連想ゲーム的に思い出したのが山梨の「仙娥滝」で、なに
かしら溢れる様に俳句が脳内に湧き出したことを想い出したので次章
に転載してみることにしよう。



第3部 山梨路の旅(ハイジの唄が聴こえる)

プロローグ

 令和2年の10月31日から11月1日にかけて政府の施策である
「ゴーツートラベル」に賛同して、山梨方面に一泊旅行に出掛けた。
(天気は快晴)

 この月末から月初にかけての旅と云うのが絶妙な選択肢であり鎌倉
ファミリーの計画の緻密さには敬意を表したい。
(グッドジョブ)

 具体的な話をすれば・・・

◯ 10月31日の月末に、山梨の昇仙峡近くに長年に亘り老舗旅館
を営んできた「常盤館」では日本酒の試飲会が10月31日が最終日
であった。

◯ また、11月1日に訪れた山梨の薔薇の名園「ハイジの村」では、
その日から入園料が格段に割安となっていた。

 この旅で最も存在感を感じたのはハイジの村において存在感を示し
ていた主役のハイジであるが、アルㇺのおんじいもまた不動の存在感
であった。そのイメージはつい最近の朝ドラで草刈正雄が演じた好々
爺に繋がる。

 話は変わるがアメリカ大統領選におけるトランプ氏・バイデン氏共
に高年齢の域にあるが発信力は若々しい。要するに老いてなお盛んな
発信力は多くの人々に、なんらかの元気を供給出来る。
(グッドジョブ)

 小生も、アルムのおんじいの永遠の存在感と、アメリカの大統領立
候補者の老いてなお盛んな発信力を見習って・・・
「万田の森からグッドジョブ」を編んでみることにした。

 シニアにとっては、若々しく日々を過ごし、周囲の働き盛りの人達
の人手を煩わせないに様に暮らすことが 「傍を楽にする(働く)」
ことに繋がり、これをもって「グッドジョブ」な日々の生活を過ごし
て行きたいと考えている。



001 山梨方面は快晴

 鎌倉ファミリの「ゴーツートラベル企画」に便乗させていただいて、
前泊でジイ&バアを迎えに来てくれた鎌倉ファミリーの自動車に便乗
させていただき、早朝の5時に入間市を出発した。

 山梨県の午前中におけるエンジョイプランは「昇仙峡巡り」先ずは
仙人になった気分で「仙娥滝」探訪から、好奇心にスイッチ・オン、

「酔いどれのアンクル像に秋の蜂」 万田竜人(まんだりゅうじん)

 仙娥滝を右手に観ながら石段を登り切ると、そこにワイン販売の店
があって、その店先のベンチに、酔いどれのアンクル像が、そっくり
返って座っている。なかなか粋な日傘を差しており、鼻先を秋の蜂が
飛び回っている。酔狂な客が鼻先にワインでもかけたのか、蜂は興奮
気味だ。

 ワインの店に足を踏み入れると、すぐに突き当る窓からは水面が目
に飛び込んできて、目線の先には仙娥滝への水流の入り口が見える。
(水面は極めて静かだ)

「晩秋の滝入り口の閑けさや」 竜人

 この滝の楽しみは、前述の通り仙娥滝の瀑布を下から見上げてから
さらに石段を上り切り、ワインの店に入ると、大滝が静かに流れ込む
入り口が確認できる仕掛けになっていて大滝を上からも下からも楽し
める。

 当時は、俳句仲間のシェフさんという方が居て、お互いに、俳句が
脳内から湧き出て来たのだが、シェフさんが百寿に近づいてきて多少
認知症の気配が出て来て、インターネットへの投稿が遮断される様な
事態が起こって来て、お互いに疎遠と成り俳句の交流が途絶えてから
私の脳内からの俳句の湧き出しも鈍くなってきて、今回の伊豆の老舗
旅館「浜の湯」では美味を味わいながらも俳句の湧き出しがなかった
のは残念であった。

(続 く)

ヒトとして生まれて・1121

ヒトとして生まれて・1121

第2部の監修を開始

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-02-05

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted