回送

遠藤健人

無の中をクロールする
幽霊を掴んで泣く
ドローンで撮られている
はじめから裸である
流れるクシコスポスト
耳栓は片方だけ
芝居が上手すぎる犬
かみさまを信じる猫
味方が三人になる
実況も三人いる
賄賂が横行しだす
頭が悪くなりそう
猫の目だけが頼りだ
太陽は相変わらず
手紙の束を燃やして
すぐに沈んでしまった
詩を書けば出られる部屋
回送電車の音が
聞こえたような気がする
たぶん誰か乗っている

回送

回送

詩誌『月刊ココア共和国 2022年10月号』(電子版)に佳作として掲載された詩作品です。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-09-28

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