早春
小さな頃から、何度も時が駆けるのを見た
死に向かって矢のように飛んでいた
置いていかれるのは恐ろしかった
乗っているのも怖かった
私はただじっと
じっと耐えていた
賢ければ何をなすか悟っただろう
意志があれば何かをなしたろう
達観すれば無為を成す
何もせぬことすらできない
もう何度死んだろう
一度も生きたことがなかった
私はただじっと
じっと私に耐えている
早春
小さな頃から、何度も時が駆けるのを見た
死に向かって矢のように飛んでいた
置いていかれるのは恐ろしかった
乗っているのも怖かった
私はただじっと
じっと耐えていた
賢ければ何をなすか悟っただろう
意志があれば何かをなしたろう
達観すれば無為を成す
何もせぬことすらできない
もう何度死んだろう
一度も生きたことがなかった
私はただじっと
じっと私に耐えている
早春