虫の恋

   一

虫にとり
恋は一生に一度であるように
これが最後であるとよい

翅を焼く夏の炎はもういらない
この秋の穏やかな空こそ望ましい
雌が長生きするとよい
君が最後になるとよい

   二

宵待ちのきりぎりすの鳴くわが宿の
    君が手植ゑし花をまた愛づ

虫の恋

今日はいい夫婦の日ですね。

虫の恋

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-22

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  1.    一
  2.    二