秋の無人駅

天日は高く蝿は飛び、
諦めの風が生暖かく。

三畳紀の地層からは、
毒が僅かに滲み出ています。

君の話では、
僕に本を売りたい障害者が、
ずっとホームに立っている。
(僕には見えたためしがない)

雨が降れば、
三畳紀の粘土層は、
溶けて夢の形になります。

秋の無人駅

秋の無人駅

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-22

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