からくりカラスから一週間ほど経った日の夜。かつて男子高校生だった女性型サイボーグの黒羽は自身を改造した叔父の旅愁に「一緒にお風呂に入ろう」と持ちかける。 合意の上での性交渉。しかし改造された機械の身体は行為を通して、黒羽の心まで機械に変えようとしていた。
【これは、ある男が見た十夜の夢。】 誰しも、夢を見ることはあるだろう。 けれど、いつまでも夢を覚えていることは、きっとないはずだ。 そんな世界で、ある男は見た夢をつづる。 これは、彼の見た十夜の夢。 次々に繰り広げられる奇妙な世界を、お楽しみください。
【上りきったその先で】 20歳の誕生日を迎えたある男子大学生の元に、友人がお祝いパーティーに誘ってきた。初めてのパーティーで、思う存分食ったり飲んだり踊ったりした「パーティーの主役」。しかしそれは、彼がこれから上る「大人の階段」のほんの一部に過ぎなかった。
【なぁ、ヒキイシって知ってるか?】 スーファミの「学校であった怖い話」や、2ちゃんねるの「洒落怖」の話がお好きな方におすすめします。サクッと読める怖い話です。
孤独死、誰にでも起こり得る事。 やり残した事、思い描いていた事、残した者に知らせたい事、色々な無念を残し死んでいった者の 残留思念を読み取りながらこの世に思いを残す事なく 死者の霊をともらって行く新米特殊清掃員のお話。
人間とロボットの結婚が合法となった世界。幼い少女の姿をしたロボットしか愛せないフランクは少女型ロボットのライザとの結婚を試みるが、法の壁に阻まれてしまう。ライザは機転を利かせ自身の人権と引き換えにフランクとの間に娘を授かる。 人間とロボットのハーフは生まれるとき、生身の身体か機械の身体かを親が選ぶことができた。機械の身体を持って生まれた娘のリズは人間のように成長していくが、機械の身体が原因で両親の思惑に飲み込まれてしまう。
怖話(こわばな)『出られない室』=他人にはお笑いでも本人には怖い話 怖話(こわばな)『シキモウレイ』=本格正統的、実話系の怖い話 怖話(こわばな)『小雨の夜のことだった』=恋愛が絡んだ人情話
その夫婦は都会の暮らしにうんざりしていた。田舎暮らしに憧れて引っ越した先で巻き起こる、「何かが変だ」 心と時間が進むスピードは、いつも同じとは限らない。
これは私が友人より聞いた話である。2012年7月の暑い日…男の元に一通のメールが届いた。メールには複数枚の写真ととあるファイルが添付されており…こう記されていた。 「閲覧注意」ただひと言そう記されたその文字がやけに印象的だったと彼は呟く。男はその文面を見ながら思い出していた。そう…あの事件が起きたあの日もこんなふうに蝉が煩く鳴いていた初夏の夕暮れだった。