#高校生 #近未来ファンタジー #現代世界 #別世界 星間(せいかん)高等学校に通う『彼』と、『彼女』は、いつも通りの穏やかな日常を、日々、町の人たちと過ごしていた。だが、そんな平和に見える日常の中にも、一つの大きな『影』、この世界の『裏』とも言える部分が存在していた。それは、この世界で十数年前から懸念され続けている、とある『魔物』たちのことだった--
理想を語って羊水のような文字に揺蕩い、さようならもいえなかった弱さを粉々にして、今日も行儀良く座っています。教えられた箸の持ち方を流し目で愛しみ、しんだ抜け殻をかわいそうにと撫でています。
おいでと言う。やさしい声色。もうなにも怖くないというような、わたしだけを愛す力強い。「おめでとう」もう必要ないからと、譲られたリードは行き場を失って。
もう帰りなさい。と、お帰りなさいは似ている気がする。早く帰れと急かされるたび、帰ってきてくれてありがとうと喜ばれている気になる。