心の色

白が嫌で、その上に水をかけますと、暗い灰色に変わりますが、乾くと少しふやけた白に戻りました。色を塗り重ねる勇気がなく、ふやけた白のままでした。「気持ち悪い」と言われました。白はせめて雪山で朽ちようと思いました。しかし、赤と出会います。互いに色を重ねました。私たちは、今、桃色です。

心の色

心の色

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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