冬の支度
そこら辺に寂しいものは転がっていた。虫の巣食うドングリの亡骸みたいで、中は穴だらけ。それでもお腹が空いて仕方ないので、それを口に放り込んで紛らわす。美味しい筈もなく、中に潜む苦虫を噛み潰した。冬になるってのに、一向に太れず、痩せ細っていくばかり。自分の中もきっと、穴だらけなんだ。
冬の支度
そこら辺に寂しいものは転がっていた。虫の巣食うドングリの亡骸みたいで、中は穴だらけ。それでもお腹が空いて仕方ないので、それを口に放り込んで紛らわす。美味しい筈もなく、中に潜む苦虫を噛み潰した。冬になるってのに、一向に太れず、痩せ細っていくばかり。自分の中もきっと、穴だらけなんだ。
冬の支度