世界の副音声

酒を飲んで前後不覚になると変な金属音が耳元で聴こえた。最初は不快だったが徐々にクセになっていた。鉄同士を擦り合わせる様な際どい音だった。心地良さに任せて酒を煽る。音の大きさは日に日に増していき、表面張力は最高潮に達していた。翌朝、俺はビルから飛び降りた。その時も同じ音が聴こえた。

世界の副音声

世界の副音声

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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