逢魔が時

蛇口の水が落ちる音と時計の秒針が動く音は一緒だった。息を合わせたかのような不思議な光景に暫し目を奪われていると、白い廊下に夕日が射し込んだ。オレンジに照らされた床と、影が膨らむ空間のコントラストは幾何学的だ。暗闇の方で何者かが駆けてゆく。私は影の中に入らないように学校を後にした。

逢魔が時

逢魔が時

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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