混ざる

空が青く、そして赤かった。気に食わないことはどうしてか立て続けに起こる。ひっくり返って肢をうようよさせているコガネムシにさえ苛ついた。爪先で蹴飛ばしてやろうと思ったら地面をずっただけだった。舌打ちして、マーブリングしたような空を睨む。淡い昼はとっとと深い夜に飲み込んで欲しかった。

混ざる

混ざる

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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