カミサマ

ある日、娘が生贄として献上された。もう何百年もそうだ。娘をこっそり逃がし、奴らの望み通り大地を肥らせた。だが翌年になるとまた人が差し出された。子どもだった。わあわあと泣く姿が気の毒で、怒った私は大地を枯らせた。だが弱く、優しいものから死んでいった。私は遂に己の無力さを知ったのだ。

カミサマ

カミサマ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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