ベッドにナイフを持ち込んだ。横になる相手の上に跨りながら、その切っ先を頬に掠める。小さな擦り傷から真紅の玉が膨らみ、美しい筋を描いて純白のピローケースを滲ませた。相手の視線に酔っていた。血を舐めると心地好くて堪らなかった。相手も快感を求めていた。私は相手の何かを手に入れたかった。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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