くしゃみ

気難しい私は君と話すといくらか心が安らいだ。呼吸の仕方を思い出し、楽になった。話して、笑って、嬉しくて、愛しくて、名前を呼んだら嚔で返されて、また笑った。可愛いねって言ったら、満更でもなさそうで。「バラの花、置いておくよ」あの時の君のように、目の前の灰色の石はもう嚔をしなかった。

くしゃみ

くしゃみ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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