宇宙の色を映す

「宇宙って何色だと思う」唐突に疑問を投げてきたこいつはやはり少し電波だ。「…黒?」首を傾げる。「ありきたりだな」顔のいい電波は柔和な笑みを浮かべ、腹の立つことを宣った。「乳白色なんだよ」「は」「だから、どんな星でも輝けるんだ」遠くを見上げるそいつの瞳は異国の血が混ざる虹彩だった。

宇宙の色を映す

宇宙の色を映す

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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