宵闇の磨りガラス

俺ん家の台所の前には磨りガラスの窓があって、毎夜ヤモリが一匹やってくる。多分、大きさや形からして同じ奴だ。夜、食器を洗おうとしたら、そこにいる。昼間は見かけない。だから俺は、そいつを見つけたら「またきたのか」なんて言って遠回しに歓迎のムードを出す。当然、聞こえちゃいないんだがな。

宵闇の磨りガラス

宵闇の磨りガラス

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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