これはなんのおとだ
某日
私は夢をみた。よく見るあの夢だ。「あの」というが同じというわけではない。時と場所が変わっている。だがたしかにあの夢なのだ。だがやはり人に説明するとなると難しい。難しいが、やはりあなたにはわかるであろうと思う。あなたは感じる人だから。
時には……、気のせいだと一言で終わられたりもする。いや、しばしば。かなり。一笑に付すとはよく言ったもんだな。
だがキミはそうは言わんでくれよ。くり返し見る夢が気のせいだとはさ。もちろん予知夢だとかそんなことを言っているんじゃあない。そんなことが言いたいのじゃないのさ。
つまり、ぼくは秘密をきみにうちあけた、っていうこと。単純だろ。単純すぎて悲鳴がでたぜ!
だけどさ、こんな単純なことにだって気づかないんだからなあ。
これはなんのおとだ