【声劇 女性語り】紅い百合のハナシ。

台詞 女性1名 短編

女性向け 1名 台詞

愛したことも無いくせに
恋ばかりしてる貴方

愛を知らない癖に
恋を語り愛を囁く貴方

言い寄る言葉は薄っぺらくて
ねぇそれは何人の人間をときめかせて使った言葉なの?

友情の「愛してる」はたかが知れていて
友情の「好きだよ」は聞き飽きた

綺麗な涙は見飽きたわ
嘘臭い言葉も要らない
情婦の真似も下らない

「愛してよ」呟いた
「好きよ」残された

貴方は美しく口角を上げて
触れたいとあれほど焦がれた長髪を靡かせて
私の酷く熱い掌を握る
重なった睫毛が震えたのが分かった
静かに貴方は私の唇に紅を残したの

女ほど馬鹿にも
男ほど気丈にもなれなかった不器用な私の恋の終わりは夢に出るほど想定してた


終焉はやっぱり鼻で嗤う程呆気ない
その度に唇をなぞっては思い出すのです

貴方にとって私は景色のような取るに足らないワンシーンでも
私は滑稽にいつまでも覚えているのだろう

また触れて、なぞり、時に突き放し、時に心焦がれ、そしてまた愛を乞うて、愛を囁く

皮肉にも人は、それもまた恋だと言った。



何処に行こうか?貴方という光を無くして

私だけに、紅だけを残して

【声劇 女性語り】紅い百合のハナシ。

【声劇 女性語り】紅い百合のハナシ。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-03

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