落日に繭

無性に哀しくなりたい
そんなときは玄関を出て
西の地平線に沈む夕日を
辛気くさい顔をしながら眺めている
信じらんねー
って
信じたかったすべてに嘆きながら
嘘じゃねー
って
いい加減届けよ
抱えているものが肥大して
背負っているものにかたちを変えたとき
やっときみの本当の姿を見つけだせたとおもったのに
また行方をくらませてしまう
きっときみも
信じらんねー
って
信じたかったすべてに嘆きながら

落日に繭

落日に繭

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-05-29

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