傀儡を壊して
ーーーー時間は、永遠を映すものである。
(シモーヌ・ヴェイユ)
わたしには瞬間を生きている心地しかなく、わたしのエッセンスは瞬間のなかにしか存在しないとおもっている。時間が永遠を映すものだとしたら、永遠が映すものは一体何なのだろう。未来を、永遠を知り得ないわたしにはせいぜい瞬間のなかで"正しく"苦しみもがくことしかできない。未知の時間が映す不安や疑念に苛まれる必要は本当はないはずだ、いつだって過去と今を結ぶ半直線のなかでわたしたちは生きている。時間的連続性に映されるわたしはわたしの断片をひとつずつ回収しながら瞬間に没頭するほかない。
傀儡を壊して