思い上がるな
センシティブな恋愛表現を含みます。
思い上がるな
彼女は私の頬を叩くことすらできず、ただわなわなと震えて睨んでいた。
私は挑戦的に尋ねる。
「人の彼氏を取るな、なんて言うつもり?」
「言ったら悪い? あなたが何したのか分かってるの?」
「分かってるよ。アイツと私はセックスした。それが何?」
なにじゃないわよ、という彼女の声が面白いくらいに怒りに満ちて、私は思わす笑ってしまう。
「言っておくけどレイプじゃないの。あいつが私を抱くことを選んだの。その事実から目を逸らす気?」
あっ、それとね? と私はとどめを刺す。
「人は誰かの所有物じゃなくて意思のある存在なの。あなたが所有していたなんて思い上がらないでね。馬鹿に見えるよ?」
思い上がるな
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