コバメナイ

佐倉愛斗

軽い性的な描写を含みます。

コバメナイ

 幼い頃から私は母に気が弱いと言われてきた。
 無遠慮な善意も、独り善がりな好意も、駅前で配られるティッシュペーパーも、押し付けられれば拒めない。
 拒み方など分からないまま大人になった。
 分かりたかった。分かっていればこんなところにいない。
 大人になった私は母には言えない場所にいる。
 私を包むすえた酸の臭いも、ぬめりとした舌も、
 ──私を貫く性器さえも拒めないの。

コバメナイ

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コバメナイ

街で配られるポケットティッシュばかりが溜まっていくの。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 青年向け
更新日
登録日 2020-05-17

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