【執筆中】仮題:ドMな女子に捧げる台本

メイロラ

アカリ
ヒロキ


アカリ:ん? なにか言った?

ヒロキ:言った。ちょっと話がある。

アカリ:ごめん、洗い物終わってからでいい?

ヒロキ:だめ、こっちきて。

アカリ:うん、ちょっとまって……なに?

ヒロキ:……

アカリ:もしかして怒ってる?

ヒロキ:怒ってる。

アカリ:ごめん! 言おうと思ってたんだけど……本当にごめん。ちょっと、手がすべって……

ヒロキ:なんのこと言ってる?

アカリ:え、ヒロキのマグカップ割ったこと、じゃないの?

ヒロキ:ケガ、しなかったか?

アカリ:うん……ほんとにごめん! 代わりのプレゼントするから。

ヒロキ:いらない。それより俺に隠していることあるだろ。

アカリ:え……ないよ?

ヒロキ:……うそつけ。

アカリ:ほんとにないって。

ヒロキ:ある。

アカリ:……しらない。

ヒロキ:言って。

アカリ:……なんでばれたの?

ヒロキ:見てればわかる。

アカリ:ごめんなさい! お願い、許して! 私、別れたくない!

ヒロキ:は?

アカリ:違うの! 私知らなくて! 美咲(みさき)が女子会するからおいでって……行ってみたらなぜか男の人達がいて。……すぐ帰ればよかったんだけど! 美咲の顔つぶすの悪いかなって、思って。 

ヒロキ:連絡先聞かれた?

アカリ:え、うん……でも、教えてない。

ヒロキ:そっか……

アカリ:本当にごめんなさい……

ヒロキ:美咲ちゃんに言っといて、合コンの人数合わせでアカリを呼ぶときは、事前に俺にも連絡くれって。で、終わったら俺が迎えに行く。それでいい?

アカリ:……え? 怒って、ないの?

ヒロキ:ちょっと怒ってる。でも、ちゃんと正直に話してくれたし合コンの件はもういい。俺が怒ってるのは、別。

アカリ:え、もうない! もうないよ!

ヒロキ:いいや、あるね。(距離をつめて、アカリの額に手をあてる)あつ……! やっぱりあるだろ熱! なに洗い物なんてしてるんだよ!

アカリ:ご、ごめんなさい? いやでも、今日はヒロキがご飯つくってくれたし、それくらいは。

ヒロキ:普段、おかわりするのにしないからおかしいなと思ったら、なんか顔赤いし。でも、元気そうなフリするし、むかつく。

アカリ:ご、ごめんなさい、だって、たいしたことないし、心配かけたくなくて。

ヒロキ:お前は俺がそんなに信用できないのか!

アカリ:え、ご、ごめんなさい。

ヒロキ:想像してみろ、俺が熱あるのに無理して平気そうにしてたら、アカリはどう思うんだ? うれしいのか?

アカリ:……ううん、悲しい。

ヒロキ:そういうこと。

アカリ:ごめんなさい。

ヒロキ:謝ってほしいわけじゃない。洗い物は俺がやるから、寝ろ。薬もちゃんと飲むんだぞ。

アカリ:え、でも洗濯とアイロンかけもまだ……

ヒロキ:返事は?

アカリ:……はい。

ヒロキ:よろしい。まったくもう、心配させんな。

アカリ:ねえ、ヒロキ。

ヒロキ:うん?

アカリ:ヒロキって普段怒らないじゃない? ヒロキの怒った顔、なんか……よかった。胸が熱くなったっていうか。

ヒロキ:は?

アカリ:もう終わっちゃうのか。もっと怒らせたらどうなるのかな……はぁ……

ヒロキ:は?

アカリ:(電話をかける)あ、美咲? うん、次の合コンってさ、いつ? メンバー足りてる?

ヒロキ:いいから寝ろー!!!


END

【執筆中】仮題:ドMな女子に捧げる台本

【執筆中】仮題:ドMな女子に捧げる台本

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-05-14

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