平と成

平と成が交わりあった時代
苦楽が激しかっただろう
大地の囁きで廃れそうになった文化も
支え合えた誰かがいたから続けられた

平と成が交わりあった時代
僕らは何を想うのだろう
ただ駆け抜けて疲れて全てを投げ捨てて
それでもどうにか奮い立たせてここまで来れた

誰かが強く振りかざす正義は
誰かにとっては酷く空しい理屈で
それらを繋ぎ合わせることに全てを尽くしたんだ
そうして架けられた橋は何よりも素晴らしかった

流れ合う荒く混沌とした社会の波に
僕らは泳ぎ疲れて今を絶とうとしたけれど
平と成が僕らを救ってくれた
平らな根性と成長の大切さを
僕らが確かめあって交わりあわせた
そして今日を築き上げられた
こんな時代をもっと褒め称えるべきなんだ

清々しい青空に今日も浮かぶ飛行機雲
僕はただ目を閉じて願った
これからの未来が花の積もる世界でありますようにと

また走り出さなきゃ
誰かのために 何かのために 世界のために

平と成

平と成

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-05-13

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