ウイルス-八割減の世界-
これから書くことはフィクションです。
もともと私は、超短編小説を書いているので、ここに書かれていることは、全てフィクションが大前提であるという事をご理解下さい。
と、改めてまえおきしながら、今回は、八割減の世界を書きます。
現在全ての政治家の皆さんは、一人残らず、以前の生活に戻すための支援という、旗印のもとに政策を議論しております。
野党も、与党の至らなさを炙り出しあおって、困難者の支援策を出しております。
元の生活に戻すために、という、困難者の最も欲している支援策を、国の赤字国債でもって、借金してひねり出して、次の世代の子供達への期待として上乗せさせていますがね。
もし、この国会で、たった一人だけ、
「元の生活は、戻れそうもないから、その代わりに、新たに困難者に職種を用意できるような支援策を考えませんか?」
なんて、考え提案するような、政治家は、現れないですよね。
百万、二百万円のお金を、店たたんで新しい商売の元手に使って貰うような方策考えませんか?
なんて、いうような政治家は、多分一人もいない。
当たり前ですよね。
そんなことしたら、政治家辞めないとならない。誰からも支持されなくなるから、政治家やってられなくなるから。
八割減の世界です。
人と人の出会いを八割減にしよう。と言っているのじゃない。
例えば、
二千人入る劇場で、八割減の四百人、人と人との間を2メートル空けて、演劇、コンサート、アイドルライヴ、映画、をやる覚悟は、ありますか?
と、言っています。
スポーツイベント、何万人のスタジアムで、八割減のお客を入れて、イベントを開催する覚悟があるかと、言っています。
当然に収益も八割減ですし、一億円プレーヤーの収入も八割減になります。
ホール使用料、家賃も八割減、
文化を守り、スポーツイベントを残したいのなら、八割減の覚悟があるかどうか?
と、いうことを問いたいわけです。
見に行くお客の料金は、以前のままの料金設定です。
八割増じゃ、誰も行きやしない。
外食、観光、ホテル事業も八割減の利用者設定です。
パチンコも、お客の間を二メートル間隔にして、競馬も、ギャンブル依存症の方のみ八割減入れるとかのやり方で。
そんな政治家は誰からも支持されません。
世界共通です。
採算がとれなくても、貴方は今の事業を続けたいですか?それとも、事業を変えますか?
実は現在、その選択を迫られているとしたら?
多分誰一人そんな事考えている政治家はいないと思います。
言っている私も、こんな考えが間違っていてくれることを願っています。
昭和のあの頃、世界が戦争に突っ走っていたあの頃、世界の政治家たちは、みな、参戦する方向を前提にものを考えていたわけです。
違う方向の人に対して、彼らは非国民という、レッテルを張って差別いたしました。
支援の方向性が、どっちが正解か?
私が間違っていた方が良いわけです。
元の生活に戻す方向性と新しい生活への支援と。
イランでは、解除後、
千人の感染者増加。韓国では、クラスター発生。
人間は、収束が終息と勘違いして、気が緩み、
小説『ペスト』でも、新たな感染者を増加させ、スペイン風邪の第二波は、若者をも殺す殺傷能力の強い毒性の変異ウイルスが帰って来たわけです。
研究者は、ロックダウンじゃなくて、休校が感染者の減少に繋がったようだ。
というものもあるようで。
学校が再開され、どうなって行くのか?
八割減の世界の入口あたりの、現在、
岩手県があるじゃないか?とおっしゃる方がいるかもしれない。そういう方には、わんこそばも腹八分にしましょうそういうことです。
ウイルス-八割減の世界-