あたりまえって、一蹴しないで
きみのことばを、もう、これっぽっちも信じられなくなったので、にどと夜空に一番星は輝かない。
なみだが星に生まれかわりたいって泣いてる。塩からいってきらうくせに海はすきなのねと叫んでる。なみだの、声に、そういうひとほど、気づいてない。
たったひとつ。たったひとつだったね、すきだよ、それだけ、たったひとつで、すべてだった。
不変、はなくって、地球も、海も、いのちを日々燃やしてる。太陽みたいに、目に、みえなくっても。星も、あの輝きは、きれいなんじゃなくって、切実なんだ。
ことばを、こぼす、しずかな痛みと獰猛なせつなさを、きみが味わっていた傷つく感触ひとつひとつをいま、全霊で、思い知る。
でももう走りだせない。夜、暗くって、こわい。
あたりまえって、一蹴しないで