空を掻く手
何かが薄れていく
夢を追った18歳。恥を捨てた19歳。自由だった20歳。楽しみが減った21歳。現実を知った22歳。成功した23歳。真実の愛を手にした24歳。
どうしたんだろうか。
幸せだけあればいいはずなのに、幸せだけの今がこんなに空虚だとは知らなかった。
人間というのはぜ贅沢な生き物である。
求めれば求めるほどに欲が出る。
何事もバランスが大事なんだ。重い心と書いて重心という意味が何となく分かった気がした。
人間が求めるのは、本当の愛ではなく、自分にとって都合のいい愛なのかもしれない。
やはり人間は欲深い。
…人間とひとくくりにしてもいいかは定かではないけど。
空を掻く手