新入生

あの子の制服が夢を見ていた

混じり気のない世界で新しい春の夢を

空を撫でる草木が風の匂いとなって

未だ枯れることを知らない命を歌う

柔らかな陽射しが揺れる髪を染めながら

俯いた彼女を明るく照らす

そこに伸びた影も知らずに

聞こえた春の歌

悲しいほど綺麗な歌声に

世界は今静かに酔いしれる

新入生

新入生

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-04-12

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