側溝の空

作ったような青空と雲、
ビルと電線に切り取られている。
街路樹の緑もプラじみていて、
脳漿の海は随分深い。

俺はどうしてここにいるんだろう。
ここは俺の生まれ故郷ではない。
どうしてここにいるんだろう?
ここは俺の故郷ではない。

風が吹くさえ嘘くさい。
ここに並べた俺の言葉も。
(俺の?)

脳漿の海は随分深い。
ここは、俺の故郷ではない。

側溝の空

側溝の空

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-04-11

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