感染詩
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部屋で一人ぽつねん、友川カズキと盆踊り。
故郷に参加しない者同士 ドギツイ訛りにタコ殴りにされる。
友川に反撃しようと詩を捻ってみたら、(死んだもの記憶がら手繰り寄せるのは反則だべ)と言われた気がして、(現在進行形の想いでねばなんね)と覚。
穏やかな日差しの外はどことなく死的な春だ。
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現ではコロナ、コロナ、夢では運喰い虫、運喰い虫と騒がしい。
どのみちいずれみんな疲れ果て、底抜けした希望の淵に奈落が見える。
シナドの神様に縋りつけばみんな楽になるらしい。
所詮まともな世の中でまともでなかった輩には関係のない事で、やはり生きて喜怒哀楽に縋りつきたい一心だ。
ロスには従兄がいるし、ニューヨークには友がいる。
先に底抜けするのはどちらだろうか?
アヴァドォン、アヴァドォン、と蝗の大群も来るようだし、生きるも死ぬも好きにしたらいい。
それもどうせまた夢の話だ。
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政府の横着に乗っかって、己の自堕落を正当化するための酒を飲む。
ワンカップの焼酎を薄めて薄めて、おっかなびっくり、ちびり、ちびりと舐めるのだ。
そろそろ体に無理が出来ない頃合いの実感もあり、しっかり飯喰って、早く寝なければいけないとも思う。
人減らしの好機を逃すまいと躍起になっている連中の前では、やはり弱者じゃダメなんだってよ。
何が何でも自己責任を押し付けたい理由が連中にはあるんだってよ。
だからといってお前も弱者を救えないのであれば、成熟した大人のふりなんかするなよ。
成熟した社会のふりなんかするなよ。
イエス様でもお釈迦様でもあるまいに
常温の焼酎にオロナミンCをかき混ぜて流し込むように飲んでた、うちの婆さんみたいな人たちの事も少しは気にかけてくれよ。
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その徘徊は奇態であった者たちの、健やかな反逆であり暴動だ。
もはや社会的ではなく、生物としての優劣をつけてやると、小躍りしながらはしゃいでいる、
冒険しなかった者たちの暴動だ。
冒険させてもらえなかった者たちの暴動だ。
袖振り合うも他生の縁で繋がった、意志薄弱たちの、声なき暴動だ。
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とにかく街はしんとして、メメントな森のようだ。
感染詩