繋いだ手

強靭な肉体の上に小さな頭
ゆうゆうと体を揺らして傍に忍び寄る
目の前にいるのは小さな体の大きなお目目の女の子
差し出した手にそっと手を差し添えて
赤いワンピースをヒラリと揺らす女の子の横を
いかにも自慢げに優越に浸って堂々と歩く
道をあけ二人を見つめる視線に互いとも心地よく笑う
オレンジ色の月明かりが丁度道の真ん中になった時
二人は繋いだ手を揺らして月の真ん中に向かって歩く
ずっと続いていく道が永遠にオレンジ色のように。
辿り着けないと誰もが思った太陽の入口に、辿り着けると信じて。

繋いだ手

繋いだ手

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-04-05

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted