青春劇場
もしも茶髪が似合うなら
もしも鼻が高かったら
もしもスポーツが得意なら
もしも愛想がよかったら
わたしも
青春という名の
あの舞台に立てたかもしれない
教卓のまわりに集まって
かろやかに笑顔を響かせる
乙女たちを
窓ぎわの観客席からみつめる
わたしもいちど
スポットライトの下で
踊ってみたいと
かと言って叶われても困るのだ!
きっとあの舞台上は
そんなに生ぬるいものじゃなくて
熱気のこもるライトと
尋問のような針の筵
私は目を白黒させながら
台本にあることないことしゃべり散らす
青春劇場