母のゆりかご

ジャングルジムの上に
カラスはもういない
七つの子が待つ森へ
飛んで帰っていった

腹ぺこの鳩も
雨宿りのすずめも
今ごろきっとどこかで
身を寄せ合っている

こうのとりに乗って
君のもとへ帰ろう
どれだけ遠くにいても
あの部屋の窓をめざして

こうのとりに乗って
何度でもここへ帰ろう
世界にひとつだけの
私の産まれた家

母のゆりかご

母のゆりかご

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-03-22

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