狗尾草のころ
レボトミン6錠、溶ける。
慟哭。白い群れ。生きた。数限りなく。
「わすれないでね、わすれないでね」。
反芻する初夏の熱度を飲み込んで、いまなおあの川べりの解離。もっと路を。なのに歩けない。吐くものがなく吐瀉する息。踏み外して擦り剥ける。一つだけでよかった。
「ずっと、リルの、みかただからね」
狗尾草のころ
作品集1 http://slib.net/a/1845/
作者ツイッター https://twitter.com/2_vich
レボトミン6錠、溶ける。
慟哭。白い群れ。生きた。数限りなく。
「わすれないでね、わすれないでね」。
反芻する初夏の熱度を飲み込んで、いまなおあの川べりの解離。もっと路を。なのに歩けない。吐くものがなく吐瀉する息。踏み外して擦り剥ける。一つだけでよかった。
「ずっと、リルの、みかただからね」
狗尾草のころ
作品集1 http://slib.net/a/1845/
作者ツイッター https://twitter.com/2_vich