意思不疎通

きみがぼくをわすれたころに

ぼくら 笑顔を取り戻すだろう

きみがぼくにおしえてくれたことと

ぼくがきみにおしえてあげたことが

時折 駆けっこしたりして

ぼくらを歪めるだろうけど

きみの笑顔はもうみれないけど

器用にわすれきれないところが

憎めないって しっているから

しっているから 憎んだりしない

わすれたらそれは無なんだろうけど

わすれようとすることは 愛だとおもう

みずからの意思で わすれようとすることこそ

最上級の愛情表現だと おもうよ

きみはいまも 不器用な笑顔をつくっているかな

ぼくは相変わらず まだ駆けっこをみせられてるけど

最上級の愛を 真空に叫んでいるけれど

やっぱり 一度だけでいいから

屈託のない顔で 笑いあいたかったな

意思不疎通

意思不疎通

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-03-11

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