白い部屋

真夜中の静寂に怯えて
辿り着いた白い部屋で
僕は何を思うのだろう

走り出した勢いは
僕を狂わせた
街へ繰り出した
神様に何かを尋ねた
花に出会った
手を伸ばしてその花弁を散らせた
そして僕の将来は途絶えた

何が正しいのだろう
何が間違いなのだろう
掌に問いただしても
答えなんて分からなくて
窓の向こうの夜空は
今日も星が見えないまま
これが僕の揺るぎない運命なのだろう

あの日に帰りたい
無謀な夢を見ていたあの頃に
自分を探していたい
でももう願いは叶わない
僕を囲う部屋の白さが痛くて
怒り悔やみ始まった慟哭
どんなに叫んでも
僕にしか聞こえない

どんなに想っても
終焉は終わらない


「さよなら」

白い部屋

白い部屋

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-03-11

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