Bullet Rumble (R18)

ヤリクリー

注意事項
①米印の箇所は読まないでください。
②カッコ内は読んでください。特に、クーガ役の方。
③この声劇は、基本は男性が4人と女性2人の合計6人声劇ですが、男A~男Dを2人で分けることで、男性5人と女性2人の合計7人声劇に出来ます。
④言葉遣いが非常に荒いシーンがあり、暴力団関係の話をする箇所があります。耐性のない方や18歳未満の方は注意を。

Bullet Rumble

〔登場人物〕
・荒井 悠大(あらいゆうだい/男)
・寺尾 浩(てらおひろし/男)
・谷澤 妃花(やざわひめか/女)
・今井 里奈(いまいりな/女)
・クーガ(犬)、ナレーション(※N表記)(男で兼任)
・男A、男B、男C、男D(1人で全て兼任)
(※男A&C、男B&Dと2人で分けて兼任することも可)


N:ここはとある繁華街。夜になるとあちらこちらで喧嘩が絶えない。喧嘩だけならまだしも、不倫現場や浮気現場が多いわけでパパラッチもこぞってこの場所に集まる。当然ながら、チンピラやヤンキーも集う。
そんな中、この街を一人の青年が訪れた。チンピラたちは新たなカモがやってきたとばかりに挑発をする。

男A:オイ!ちょっとそこのあんちゃん。人に黙ってぶつかってそりゃあねぇよなぁ?

男B:おかげでこの男を怪我させてしまったじゃねえかよ。全額支払ってもらわないとねぇ。

荒井:嘘に決まってますよね?そんな軽い衝突で怪我をするわけがない。

男B:んあ?あのお方を誰だと思っている?!

荒井:知りませんよ、そんなこと。

男A:オマエ~!!!


(※全力で殴りにかかる。が、簡単に止められる。)

荒井:はい。止めた。

そんなパンチ、僕の片手で十分。

男A:…な、何ッ?!

…なんてね。
(足技でなら、そう易々〈やすやす〉とは止められまい。)


(※キックを華麗によける荒井。何だかニヤついている。)

荒井:ホッ!ハッ!

そ~れ!

男A:グハっ。


(※男Aを叩きつける荒井。)

荒井:お兄さん。僕、まだパンチの手を離してないよね?
もしかして、忘れてた?

男B:あ、兄貴!!

荒井:キミも、僕の片手だけで十分。どう?やってみる??

その前に、君の兄貴とやらを眠らせておくね。

男A:…あ、相棒。

男B:兄貴の敵(かたき)、討ち取ってやるわぁ~!!

荒井:い~ヤっ!それッ!

(兄貴を盾にするって、僕言ったっけかな?w)

男B:…あ、アニキ!!!

男A:…ん?

あ!ちょちょちょ…。

男B:“止まれねぇ~!!”


(※男B,男Aに勢いよく衝突。男A、吹き飛ぶ。)

男A:うっ!!!

グゥェ~。
(※バタリ)

荒井:これでわかったでしょ?僕のこと。

男B:…お、俺の兄貴を…。
許さない、許さない…、許さない…。

オイ。逃げる前にテメェが誰か名乗れ。

荒井:僕の名前かい?秘密だよ。
教えてほしいんだったら、ボクを倒してからじゃないとね♪

男A:う、うぅ…。

男B:…。

荒井:もう懲りたかい?懲りてないんだったら、もう少し僕と遊んでいくかい?リスクしかないけどね。リターンなんてあってないようなもんだから。

男B:…テメェ、覚えておけよ!!


荒井:(買い物を済ませたかっただけなのに、なんか変なやがらに絡まれちゃったよ。買い物を済ませて、さっさと家に帰ろう。)


N:買い物を済ませ、何とか帰宅した荒井。家では愛犬のクーガが待ってくれていた。

荒井:ただいま。

クーガ:ワンワン!ワンワン!
(ご主人様、おかえりなさい!帰りが遅くて心配してたんですよ?)

荒井:クーガ、ただいま。遅くなってごめんよ。
よしよし、よしよし。

後で、一緒にお風呂に入ろうか。綺麗になろうね。

クーガ:ワン!ワンワン!
(うん!入る入る!)

荒井:(明日は何も予定はないから、少し長めにクーガと散歩でもしておきますか。)


N:翌日。気持ちのいい青空に恵まれたこの日、荒井たちは散歩に出かけていた。

荒井:今日は過ごしやすいね、クーガ♪いつもより長めに散歩してみますか。

クーガ:ワン!

N:今日は、まさに“クリア”な天気となったこの日。

散歩途中、一人の女性と出会う。

今井:こんにちは。

荒井:あ、どうも。こんにちは。

今井:初めて同士なのに、馴れ馴れしい挨拶をしてごめんなさいね。

荒井:いえいえ、全然気にしていないのでお構いなく。

ほら、クーガ。お姉さんにきちんと挨拶して。

クーガ:ワンワン!ワンワン!
(お姉さん!こんにちは!)

荒井:私の犬も、貴女を気に入っているようですね。
クーガという、雄(おす)のジャーマンピンシャーなんです。

今井:初めまして、クーガくん♡カッコいいわねぇ。

クーガ:(*´▽`*)

荒井:よかったなぁ~、クーガ。

(※クーガ、数回頷く。)

今井:あ、私たちも自己紹介を少しした方がよさそうですね。

荒井:そうですね。

今井:私、今井里奈(いまいりな)って言います。“今井さん”でも“里奈さん”でも、御好きなように読んでください。

荒井:ありがとうございます、里奈さん。僕は荒井悠大(あらいゆうだい)です。“ゆうちゃん”なんて呼ばれています。

今井:ありがとう、“ゆうくん”♪
ゆうくんは、この辺りは初めて来たのかしら?

荒井:そうですね。多分初めてじゃないかなと。

今井:この辺り、今はにぎやかだけど夜になると今とは真逆の世界になるらしいわ。治安が急に悪くなって警察やらSAT(サット)やらがやってくるらしいから。

荒井:え?そうなんですか??

クーガ:?

今井:らしいわよ。

もし、この辺りを訪れるのなら今の時間帯が丁度いいわよ。気をつけてね。

荒井:はい。ありがとうございます。

今井:クーガくんも、ご主人様のことをよろしくね。

クーガ:ワン!
(了解しました!)

荒井:では、もう少しこの辺りを散策してみます。

今井:気をつけてね、“ゆう”。


N:こうして、荒井たちはまた足を進める。
昨夜、戦闘を繰り広げた街とは思えぬほどの賑わい。老若男女、家族連れ、カップル、インバウンドらしき外国人たち等々、ありとあらゆる人たちが買い物を楽しみグルメに舌鼓(したつづみ)を打つなり、思い思いに過ごしていた。

荒井:そうだ。今のうちに買い物を済ませて家でのんびりしますか。

クーガ。お前の分の食事をここで調達してくるから少し待っててくれよ。

(首輪に必要事項が記載されているドッグタグがあるから、いざとなればそれを。)

クーガ:ワン!
(はい!気を付けて!!)

谷澤:…あの昨夜の男、お店の中に入っていったわね。

あの犬は敏感だから、ばれないように。周りからも不審がられないように。

クーガ:くぅん。
(何か、嫌な予感がします。)

谷澤:今だ!GO!


(※クーガ、振り返る。)

クーガ:ワンワンワンワンワン! グルルルル…。
(敵だ敵だ敵だ敵だ! 私を襲う気ですか…。)

荒井:よ~し、買い物完了♪

クーガ、戻っt…。

谷澤:!!

荒井:貴様…。

谷澤:バレちゃしょうがないようね。ここで逃げられるのもアレですから、飼い主のアンタも一緒にまとめて処理しちゃいましょうか。

お前ら、やってやりな!

男C:谷澤サマの御命令とあれば、何でもお応えしましょう!

男D:覚悟しな、そこの若造よ。

荒井:しゃあねぇ奴らだなぁ。
(※拳をピキピキと鳴らす。)

かかってこいよ。口だけなんだろ?
男D:とう!は!あたたたたたたたたたたた!!

荒井:(動きがゆっくりに見えるよ。

シャドーボクシングでもしたいのかな?あの男は。残念ながら、ここはジムじゃないんだよね。)

男D:クソッ!

男C:ハーーーーァ!

突撃なんて、躱せる(かわせる)わk…。

(※荒井、華麗に躱す。)

男C:と、止まんな…。


(※男C、男Dと激突)

男D:ぐううぇぇぇ…。

男C:んなぁ!!!

荒井:残念だったね、キミたち。僕は全く攻撃してないからキミたちの自滅ってわけだよ。

本当に、“喧嘩するほど仲がいい”ってね♪

谷澤:(# ゚Д゚) ムキー!!!

…そこの坊や?名前はなんていうのかしら?

荒井:ん?僕かい??

谷澤:そうよ。

荒井:僕は“荒井”って言うんだ。名前の通り、“荒い”ところが時々出てきてね。いつもは隠しているんだけど、こう、喧嘩や争いごとに巻き込まれたら流石に荒くはなるけどね。

ま、しょうがないか♪

谷澤:…んあぁ、もう!

アンタたち、帰るわよ。

男D:…。

男C:…あ、後デ…。

谷澤:…もう!何でこんなにも使えないやつなのかしら。


クーガ:ワン!ワン!
(ご主人様!ご主人様!)

荒井:すまんな、クーガ。早く家に帰って、ゆっくり過ごそうな。

(※クーガ、頭を上下に振る。)


N:その頃、渦中(かちゅう)の街の中のとある建物の一室。

谷澤:ん~!!!!(怒)

寺尾:…お前はなぁ。いつもしもべを勝手に使っては失敗ばかり。

谷澤:…申し訳ありません。

寺尾:“申し訳ありませんでした”だぁ?!
ふざけるな!!!


(※谷澤に強烈なビンタ。)

谷澤:…。

寺尾:…私が間違っていた。お前にしもべを使わせるべきではなかった。

“お前が闘え。”これまでの罰だ。

谷澤:…でも。

(※被せるように)
寺尾:デモもテロもバイオも関係ねぇだろ?!

何度同じ口を叩かせる気だ!!!
やらないのなら、ここから出てけ。

“で・て・け!!!”


(※谷澤のお尻を思いっ切り蹴とばす。)

谷澤:アァ…。

…た、たたk…。

寺尾:んぁ?何だって???

ワシは耳が遠くてのぉ。

谷澤:“わ~た~し~は~た~た~か~い~ま~す!!!!!!!”
(※外にも聞こえる大きな声で)

寺尾:ほうか。闘うんか。

なら、ワシのしもべとして闘え。

谷澤:ハハッ。


N:ペット襲撃未遂事件から数カ月。夜の街。例の如し(ごとし)。

今井:今日は仕事が遅くなったわ。早く帰らないと。

男B:ちょっと、そこの嬢ちゃん。

今井:え?

…ん?!

男B:黙れッ!このビッチ!!

今井:んんん~!!!!


荒井:ん?何か騒がしいぞ。

ちょっと行ってみよう。クーガ、こっちに来い。

クーガ:ワン。
(了解です。)


男B:このッ!このッ!

今井:ん、ん…。
(※今にも気絶しそう)


荒井:ん?

!!


(※クーガ、男Bに突撃)

クーガ:バウワウバウワウバウワウバウワウ!!

男B:んぐッ!!

今井:ん…。
(※倒れる。)

荒井:ハァァァァ~~~!!!!!
(間に合え~~~~!!!)

今井:…ん、ん?

荒井:目が覚めましたか?今井さん♪

今井:あ…!あの時の♡

荒井:そうです、あの時の犬の飼い主です。

お怪我は?

今井:ちょっと苦しいです。

荒井:今、救急隊を要請して、あちらの方に影が見えたので、そのまま病院に行ってください。

今井:…はい!


クーガ:バウワウバウワウバウワウバウワウ!!

男B:やめろ!やめろ!!

荒井:何かと思えば、あの時の男ですか。

男B:…あぁ、あの時の一件を忘れるわけがない。


(※後ろにチラリと見える鉄パイプ。)

荒井:なるほど。

男B:さっさと言わず、死ねェ~~!!!

荒井:ハッ! 


(※バシン!!振りかざされた鉄パイプを両手で挟み止める。)

男B:何?!

…しかも、抜けない?! ぬ、ぬけ、ロ…!!

荒井:ほいッと。

男B:だぁ!
い、痛ってェ~。

荒井:それじゃ、この武器は僕の物だね。

男B:…、ま、待て。待つんだ。

荒井:1、2の…。

男B:おい、オイ。オイ!

荒井:さ~ん!!

男B:グウァ…。

荒井:ホームラ~ン。グランドスラム~!!

男B:…。

荒井:サヨナラホームランで僕の勝ち!
やったね♪

今井:ハァハァ、ハァハァ。

クーガ:ワン。ワン。
(大丈夫。大丈夫。)

今井:クーガくん、あと少しで救急隊が来るのよね?

クーガ:ワン!ワンワン!
(うん!そうだよ!)

今井:ハァハァ。

…あ、来た!

クーガ:ワンワンワンワンワン!!
(ここだよ!ここココ!)


N:奴らが姿を現す。
目的は、“荒井の抹殺。”ただ一つ。

寺尾:よくも我が大切な子供たちを傷つけてくれたなぁ。

谷澤:次は、私が相手よ。


(※銃口がキラリと光る。)

荒井:(…マジか。銃撃かよ。)

谷澤:覚悟して!

ファイヤー!


(※谷澤の拳銃が火を噴く。)

荒井:(避〈よ〉ければいいだけの話でしょ?)

ふん!ふん♪


N:谷澤が銃を連射するも、荒井にはまったく意味がなかった。
どころか、谷澤の方に向かって歩き出していた。

一方で、クーガは今井が救急車に乗せられ病院の方へ向かったのを見送った。ご主人様の事を気にして少々焦ってもいた。

クーガ:ワンワン!ワンワン!
(ご主人様!危ないです!)

谷澤:…え?ジャム??

…違う、弾が無い。

荒井:あれぇ?谷澤さん。もうフィーバータイムはおしまいですか。

谷澤:…ちがう、違う。

荒井:安心してください。貴女を殴ったり血を滲ま(にじま)せるような行為はしません。

…ですが。

谷澤:…え、何なの何なの???

ちょっと気持ち悪いんですけど…。

荒井:“こういった声には弱いんでしょ?
お・ね・え・さん♡”
(※小声で囁く〈ささやく〉ように。)

寺尾:ん?!

谷澤:(…え、一体何なの?この心地よさ。それに、このイケボ。耳元から全身がゾクゾクするわ…。)

寺尾:テメェ?!

荒井:“こんなにも甘い声をかけらえたら、流石に戦意喪失するよね?戦うなんて、何か馬鹿らしいと思うでしょ?

貴女のボスも、この姿を見て相当カンカンに来ているようですよ?もしこれで抵抗しようものなら、さらに誘惑させちゃいますよ?”


寺尾:ええええええええ~~~~い!!!

こうなったら、お前らごと・ワシごと吹き飛ぶがいいわァ~!!!!


N:ついに堪忍の御(かんにんのお)が切れた寺尾。手元に手榴弾を出し、ピンを抜く。

寺尾:“これでおしまいじゃァ~~!!!”

クーガ:ワンワン!
(ご主人様~!)


N:寺尾に向かって猛ダッシュのクーガ。ピンの抜かれた手榴弾。

クーガ:(間に合えェ~~!!!!)


N:ドカンと大爆発。煙が辺り一帯を包み込む。

クーガ:ワンワン!ワンワン!
(ご主人様!ご主人様!)

荒井:…んぐ、グヘヘ。アハハ。

クーガ:ワン!ワンワン!
(あ!ご主人様だ!)

荒井:クーガ!
安心しろ、生きてるよ!!

クーガ:ワンワン!ワンワン!
(ご主人様!心配したんですから!)

谷澤:…あぁ、私の耳元が孕んで(はらんで)しまったわ♡

“し・あ・わ・せ♡”
(※バタリっ)

寺尾:…。


N:その後、指定暴力団であった寺尾組のリーダーである寺尾浩(てらおひろし)の死亡を確認し、警察の家宅捜査もあり、組は解散。谷澤に関しては、病院に運ばれたが単なる気絶ということだった。また、彼女が“27歳”と若いということもあり、禁錮刑5年が言い渡され、きちんと更生するようしつこく言われている。荒井本人も、最低でも月に一度はこれを彼女に言い続けているとのこと。
かくいう荒井本人はというと、病院で3日間入院。たまたま、今井が入院していた病棟と同じだったということもあり、看護師経由で彼女の状況が伝えられた。特に目立った症状もなく後遺症もなし。彼女と一緒に退院できるとの嬉しいニュースも伝えられた。

それから数日後。一緒に退院。

今井:荒井さん、退院おめでとうございます。命を助けられて、なんとお礼をすればよいのか。

荒井:いえいえ、そんなぁ。
お気持ちだけで十分です。今井さんが無事に退院できたことが私にとっての最高のプレゼントですから。

今井:荒井さん…♡


クーガ:ワン!ワンワン!
(ご主人様!おかえりなさい!!)

荒井:クーガ、ただいま。

今井:クーガくん、お待たせ♡

クーガ:ワンワン!ワンワン!
(今井さん!おかえりなさい!)

荒井:これで、我々はお別れですね。

今井:…そうね。

あ、そうだ!今、連絡先を交換しましょ?

荒井:それもそうですね(^^♪

クーガ:わぉ~ん。(´・ω・`)
(いいなぁ~、カップルだなぁ~。)

荒井:よし!交換完了!

また何かあれば、いつでも連絡をくださいね。

今井:はい。

それでは。


N:その後、彼らがどうなったのか。
それは、このお話を聞いている皆さまのご想像にお任せします。

荒井の任侠(にんきょう)物語、これにて閉幕です。

Bullet Rumble (R18)

訂正情報
・3月初旬 本文の一部を修正。
・3月14日(土) 前書きと訂正情報の一部を修正

Bullet Rumble (R18)

夜の街をなんとなく歩いていた男、荒井悠大。チンピラたちに絡まれながらも何とか撃退し一件落着。しかし、この件をきっかけに大きな争いが起ころうとは、まだ誰も知らなかった。 アクションシーンあり、ドキドキシーンあり、恋愛あり(?)の物語。是非お楽しみください!

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • アクション
  • サスペンス
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
更新日
登録日 2020-03-08

CC BY
原著作者の表示の条件で、作品の改変や二次創作などの自由な利用を許可します。

CC BY