愛を伝える雰囲気で

特等席で雨の映画を見ていた
忘れたことがないから
いつも君の手を握っていた

いずれ月は雲に隠れてしまうか
今夜は何も知らないから
夜明けの傍で伝えてみたかった

繋がらない電話じゃ足りないほどの
愛を伝える雰囲気で

微笑む度に過ぎる それは何故か分からない
知っているなら教えて 抱きしめた後に
細くなる目に残る それは壁を無くしてる
強いて言うなら逢えて 良かった本当に 

優先席で君の人生を見ていた
一人じゃ不安だから
いつも僕の手を握らせていた

いずれ君は何処かに行ってしまうか
今度は何かを言いたいから
子どもの様に胸で涙を流した

廻らない太陽が沈むことは無く
愛を伝えてと急かす

口走る度に過ぎる それは今か分からない
先に続けば後ろは 振り向かなくて良い
聞こえない声で言う それは君を愛してる
強いて言うなら敢えて 良いんだこれで

愛を伝える雰囲気で

愛を伝える雰囲気で

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-03-02

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