不撓の翅

見て見ぬふりと

見ずに見てるふりを

重ね 重ねて (たび)重ね

いよいよ(めくら)になってしまった

なってしまったが この眼窩(がんか)

そこに在るのは 一体何だ?

(ポタ ポタ ポタ ポタ ポタ )

そこに居たのは 一体誰だ?

(踏み荒らした形跡、濁った沼と(そら)()ちかけの布、(ほころ)び崩れる文法、破れた(こよみ)...)

(ああ) いま(おれ)が何をしたいか

扁桃体(へんとうたい)にコードを繋いで

見るもの全員不安にさせたい!

己は眼玉(めだま)がなくても銃を握れる

手を塞がれても弾を充填(じゅうてん)できる

己は逃げも隠れもしない

殺せるものなら殺してみやがれ!

不撓の翅

不撓の翅

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-02-21

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