宗派の儚6️⃣
宗派の儚6️⃣
-刺青の女-
一九五八年。冬。
教団の婦人部長、四ニ歳の宮子が、納入業者の資材会社社長、三五歳の紀世と交合している。
紀世に背を向けた宮子が浴衣を脱ぎ落とすと、むっちりと張った真っ白な背中に、赤と紫と青の大輪の牡丹の刺青が咲き乱れているのである。息を飲む男に、「どう驚いた?」と、女が声を重ねて、その入れ墨に届くばかりの豊かな髪を揺らして、向き直った。すると、太股にも入れ墨があるのだった。黒々と繁った陰毛が覆う股間のすぐ下で、金色の大蛇が鎌首をもたげて、女陰に向けて紅い舌を出しているのだ。
女が両の手で豊かな乳房を挟んで揺らしながら、「私は、本当はこんな女なのよ」と、宣告した。男は、再び、生唾を飲んだ。確かに、平素の風情とは一変している。「この女は化け物かも知れない」と、紀世は震撼した。「いったい、どういう生き方をしてきたんだ」小百合からは、元は女郎だったと聞いていた。食指が動いたのはその地位と履歴にあった。野望を手に入れる為には存分に利用できる価値がある、と、紀世は判断したのだ。だが、この刺青には、さすがの紀世の情欲も萎えた。そういう趣味は男にはなかったのだ。
しかしと、思い直す。「この女を征服しなければ教団は手に入らないのだ。高森は邪魔だ。どんな手だてを使っても、女を高森から引き剥がさなければならない。その為には俺の性技を駆使するしかないのだ」
この夜、日頃の礼をしたいと、アカサカの料亭に女を誘ったのだった。半島渡りの媚薬を忍ばせて、隙を見て女のグラスに落としたのである。
紀世が宮子の身体と刺青を称賛すると、「もっと、言って」と、女が身悶えして応える。紀世が隠微な言葉を連ねて女を攻め続けると、女の目には淫悦な光りが煌めいた。男が刺青を激賞しながら横たわった女の裸を舐め回す。宮子はのたうち回った。身体全体を、かって感じた事のない熱く痺れる快感が襲っていた。
その異様な感覚は酒席の途中から芽生えていた。普段にも増して、宮子は肉欲の獣に化した。耐えきれなくなった宮子が結合を求めるが、紀世はそれを許さない。膨れた陰核、丘、穴に媚薬を塗った。暫くすると、宮子は激しく痙攣する。紀世が用意した前後の穴を責める性具を付けさせた。宮子の悶絶がさらに激しくなった。
紀世はウィスキーを飲んで眺めながら、「いったいこの女は幾人の男と、どの様な戯れを重ねたのか」「高森に満たされているのか」「女王然とした女の弱点は…」などと思案を重ねる。女は紀世の眼前で絶頂を繰り重ねていたが、やがて、静かになった。
性具を外して、小水だと言って起き上がろうとする。紀夫はそれを許さない。洗面器にさせた。女は大量の小水を注いだ。
女を用意した紐で巻き上げて、再び、性具を付けると、嬌声が掠れて絶え絶えになる。
宮子が男根を懇願し続ける。紀世が女の口に含ませた。巧みだ。紀世はこらえた。これは闘いなのだ。欲と欲、肉と肉の戦争なのだ。
さらに、女が挿入を乞うが紀世は許さない。陰茎を吸わせながら女陰を貪った。四ニ歳の淫奔で乱熟した陰唇が紀世の口にある。割れて姿を現した陰洞から蜜が吹き出てくる。宮子が男根をくわえたまま尻を痙攣させて、再び絶頂を迎えた。
紀世は女にウィスキーを含ませた。女が顔を歪めて挿入を懇願した。紀世はここだと思った。同意を示すと狂気して、「私が上になるから」「それが好きなの」と、言った。だが、紀世は許さない。諦めた女が、「好きなようにして」と、仰臥して挿入ばかりを懇願する。とうとう勝ったと、紀夫は思った。男に組みしかれた女陰に男根が侵入した。しかし、宮子にとってそれは屈辱の体位だったのである。
宮子は北国の貧農に生まれた。奔放な母が浮気のあげく離縁された。宮子は、「誰の子かわからない」と、母と共に叩き出された。母が、やはり、貧しい男と再婚した。その義父が早熟な宮子を犯したあげく、女郎に売りとばしたのである。そして、数えきれない程の客に組みしかれ射精された。水揚げしてくれた右翼の男との騎乗位で、宮子は初めて満たされた。入れ墨はその男の独占欲が入れさせた。
紀世の下で、宮子は発情した獣の卑しい声を発し続けている。しかし、この体位に残虐な宮子の歴史がある事に紀世は気付いていなかった。宮子の欲望は母親の血を引いたのかも知れない。
しかし、圧倒的に後天の悲惨な体験が、この女の肉欲を形成していたのである。宮子は貧困が孕んだ化け物だったのか。
紀世は絶頂のただ中の宮子に勝ち誇って射精した。
暫くすると、宮子が、「今度は私の番よ」と、紀世に指示した。宮子は紀世に股がって自ら挿入した。二人は両の手を握り、絶頂のただなかにある宮子が、割れた媚乱な尻を上下に激しく揺すって、男根に射精を急く。
紀世を言い知れぬ不安が襲った。「この女は化け物だ。俺の自由になる女じゃない。いずれ邪魔になる」と、確信した。
紀世は、寝物語で翔子の処遇を頼んだ。「あなたの女なの?」紀世は否定して、再び、交わった。こうして、翔子が宮子の秘書になる事が決まったのである。
-嘘-
一九五九年。一月。宮子の秘書になって間もなく、翔子は夏と再会した。翔子は三七歳、夏は四三歳である。
泣き崩れた夏の号泣が止まない。こころが全身で震えているのだ。傍らの翔子は夏の声を聞きながらあの夏の日を思っていた。
夏と翔子が初めて抱き合ったあの暑い日に、やはり、夏は号泣していた。「姉様」と、呼びかけると、夏は翔子を抱き寄せた。夏の身体が熱かった。薄いワンピースを通して汗の濡れがわかる。私もそうなんだろうか、と翔子は思った。翔子も薄いワンピースだ。私の熱さを、私の汗を姉様も感じているのか。その時、夏が翔子の唇に唇をあてた。夏の唇も熱かった。そして、柔らかかった。翔子は唇にそうされるのは初めてだった。親にもされた記憶はない。翔子は処女だった。夏が唇を吸った。翔子に電気が走った。翔子は唇を離して、また、「姉様」と、言うと、夏は答えずに翔子の顔を引き寄せて、また、唇を吸った。
この時、夏はニ四歳。翔子が一八歳。二人は裸になって抱きあった。夏が翔子の乳房を揉む。翔子も夏の乳房を撫でた。二人は乳首を吸いあい、女陰を撫であい、吸いあい、指を入れあった。
「姉様」と、翔子が、再び、声をかけると、泣き止んでいた夏が顔を上げた。「紡績のあの時みたいに慰めてあげるわ」と、翔子が言う。「私にはそれしか出来ないもの」そうして、二人のこころは、再び、抱きあったのである。
夏は、何故、号泣したのか。草也の命が燃え尽きるという予言を得ていたからである。夢で金蛇様のお告げを聞いたのだ。だが、誰にも言えなかった。草也に言える筈もない。予期せぬ翔子との出会いで緊迫の糸が切れた。
この予言は天罰ではないかと、夏は考えていた。
夏はあの金色の蛇をニ回しか見ていなかったのである。「三度見たから願いは必ず成就する」と、言ったのは、草也の心を捕らえるために咄嗟についた嘘だった。その嘘を罰せられて草也は死ぬのではないのか。天寿を全うできないのではないか。自分が嘘をついたことの金蛇様の祟りではないのか。夏はそう考えたのだった。
そもそも、自分と草也の夢は嘘から始まったのか。夏はそうも疑った。いったい、二人が追い求めてきたものは何だったのか。夏は、この先も、金蛇様には全てを否定されるのではないか、という不安に苛まれていた。
夏は翔子に全てを話した。翔子は夏を裸で抱き止めた。しかし、翔子は夏に何も話していない。
翔子は紀世から密命を指示されていたのだった。紀世は教団の乗っとりを図っていた。その野望の為にだけで宮子と交わっていた。しかし、紀世は宮子を、露ほども信じていない。いつ裏切るか、得体の知れない女なのだ。何れは排斥しなければならないと、腹に据えていた。では、夏や宮子に代われる女は誰か。翔子しかいなかったのである。だから、教団の内部を秘かに探るように翔子に指示をしていたのだった。
宮子は紀世の底意などは豪も知らない。
そして、紀世と宮子の関係を翔子は、全く気づいていない。
紀世には翔子と夏の関わりを知る由もない。
そして、草也は、それらの人間模様には一片の関心すらなかった。その草也に、夏に与えられた予言の危機が迫っていた。
草也も金色の蛇を三度見たと思い込んでいた。しかし、実際は二度しか見ていなかったのである。三度の内の一回は、夏の陽の光を受けただけのありふれた大蛇を、金色だと思い込んだだけの、錯覚なのであった。
-草也謀殺-
一九六〇年、四月。
「四千名の特攻隊学徒が死を持って守ろうとしたこの国を、あいつらは玩具にして玩んでおる」「田山は国賊だ。その手先のあの草也という男。極左派を操って政権転覆を図るとは。今度という今度ばかりは許せん」「我が日本に不要な害毒だ。わかるな」
日本皇道連合の理事長室で、栃石が鋭い眼光で腹心の目を射った。「承知しております」と、黒ずくめ男が答えた。
それから三日後、常用している都内のホテルの一室に草也はいた。フロントからの電話が、田山事務所から電話だと告げた。田山の電話はいつも本人だ。おかしいな、と怪訝を飲み込みながら受話器を取ると、妖艶な声が話し出した。田山から指示を受けた事。田山は最重要案件で現在総統と協議中である事。この件に付き総統の会談終了後、草也に相談したい事。自分は田山の派閥秘書である事。極秘なので自分の自宅に××時に来て欲しい事。自分は田山の女であり自宅も極秘だから遠方でタクシーを捨てて欲しい事。そして、住所を言った。
草也は承知した、と受話器をおいた。時計を見るとあまり時間がない。草也はタクシーに乗り込んだ。部屋には、明日、夏に渡す誕生日の贈り物の包みが残されていた。
指定された家の扉を叩くと、妖艶な女が草也を導いた。
翌日の朝、ホテルの近くで草也の轢死体が発見された。
夏は翔子と共に遺体を確認した。予言の通りだった。涙は出なかった。呆気ない最期だと思った。
所轄警察は早々とひき逃げ事件として処理しようとしていた。
だが、田山は違った。確かに派閥事務所の秘書は田山の女だった。しかし、電話もしていないし、住まいも草也がタクシーを降りた場所とは全く違う。草也は、とある商店街の一角でタクシーを降りており、その後の足取りは一切わからなかった。
遺体は明らかに轢死を示していた。死亡推定時刻も発見時間と一致していた。だから、警察は、草也が何者かの指示でホテルを出て、戻る途上でひき逃げされたのは間違いない、と判断していた。
誰が誘オビきだして、草也がどこに行ったかは、田山が絡んでいる以上、高度な政治問題だった。
警察の態度はそうだろう、と田山も思う。しかし、田山の派閥事務所をホテルのフロントに名乗らせたのは、田山に対する警告であり、明らかな挑戦だと考えた。これだけの事が出来るのはあの男しかいない、と、田山は確信した。あの男の指示で皇道連合が動いたのだ。実行犯は末端だろう。次の標的は自分なのだ。
さて、どうするか。反撃こそが最強の防御だ。何よりも、草也を無駄死にさせてはならん、田山はそう考えた。
田山は派閥秘書を解任して某所に隠匿した。そして、ある新聞記者を呼んだ。
数日後、ある週刊誌に衝撃的な記事が躍った。「巨大新興宗教の実質指導者謀殺の闇」週刊誌は飛ぶように売れた。
田山は夏に全てを話して復讐を誓った。
夏は、関係者の反対を頑なに押しきって、草也の葬儀はしなかった。ヒタチの海に散骨したのである。典子だけが従った。
草也は闘いの真っ只中で死んだ。遺書は無かった。
既に、遺骨の一つは守り袋に、草也の男根の大きさのもう一つは、夏の隠し場所の奥深くに秘匿されていた。
週刊紙や新宗教評論家によって、短い時間で、極秘に伏していた草也の履歴は概略が暴露されようとしていた。
草也はヒタチの醤油屋の次男であった。スポーツマンで野球で某私大に進んだが、仲間の喧嘩の仲裁に入り傷害致死で服役した。四四年の恩赦で出獄。四六年に夏と共に倫宗を設立した。
夏の履歴にも取材の手が迫っていた。
そして、遂に草也との関係を暴露した女が出た。あの区会議員の妻である。肉体関係はないと言いながら、草也のあの秘術を赤裸々に語ったのである。教団支配を企む宮子が、あの男の指示で捜しだして金を与えたのである。世上は驚き教団批判が沸騰した。教団内の草也の信頼は一気に失墜した。そして、その矛先が夏に向かおうとしていた。
-闇将軍-
その男は苦虫を噛み潰していた。草也の事件は週刊誌に端を発して取材合戦となった。
戦後、雨後の筍の如くたち現れた新興宗教の中でも、一〇〇万の信徒で隆盛を極めた倫宗の実質的指導者の死は、それだけでも関心を引いた。その上、少壮武闘派代議士の田山が絡んでいたのだから、格好の話題であった。
国防条約改定闘争の激化に合わせて政局が一気に流動化していた。野党や革協など新左翼、日労など労働組合、全学連など大学生、文化人、そして広範な大衆の間に、国防条約反対の声は満ち満ちていた。内閣打倒のスローガンも加わっていた。
情勢の帰趨は多数派の与党の動向にかかっていた。総統は条約改正は政治生命を掛けてやり遂げる決意である。総統派の大勢はそれを支持した。
総統の派閥に属しながら、小とはいえ新グループを率いている田山の微妙な動きを、この男は注視していた。反総統派は日和見だったし、中間、無派閥もいる。野党からの様々な利害を絡めて攻勢が激しくなってもいた。
田山の動きが情勢を帰趨させる分水嶺になると、この男は判断した。それだけは避けなければならない。政局の主導権を田山などの若造に握らすわけにはいかない。男は総統を捨てて、岩橋擁立を決断した。そして、田山の息の根を止めて教団を支配する目的で、草也の謀殺を指示したのである。
入れ墨師が帰った。羽二重の朱の布団に宮子の裸があった。豊満な片の乳房に阿修羅の手が彫られかけている。女の全身を阿修羅が犯すという構図なのだ。
女の陰穴から一筋の淫液が染み出ている。女は針を受けて苦痛を装いながら、絶頂に達していたのである。そういう身体と性癖だった。
襖が開いて、その男が現れた。杖をついた痩駆の和服が椅子に座ると、宮子を見下ろした。鋭い眼光が新たな紋様を突き刺して、「さすがに彫り竜だわな」と、男の目は笑わない。「胸が済んだら左の太股に俺の一物を彫り込んでやろう」「お前の新しい男がどんな顔をするか、見ものだな」と男が言う。宮子は息を呑んだ。この老人は全てを知り尽くしているのだ。女が、「……」と、媚びるが、男は答えずに、「そうなったお前がどの様にその男と交わるのかなるのか楽しみだ」「お前が誰に抱かれようが構わん。抱かれた話を聞くのが俺の楽しみだからな」「だが忘れるなよ。教団は俺のものだ」女は背筋が凍った。宮子は擦り寄って男の股間にうずくまり、皺だらけの卑小な陰茎を口に含んだ。昼日中、ユカワラの静まり返った一室で日本の闇が造られていた。
-倫宗分裂-
遂に、倫宗が分裂した。 教団のある派閥の首謀者が、宮子の不業績を週刊誌に告発したのである。それを引き金に倫宗は四分五裂した。一〇〇万信徒が分解したのだ。脱退した者ニ〇万。宮子派が四〇万。他の数派に三〇万。夏に従うのは一〇万であった。
宮子と数派の間で教団施設の奪い合いが凄まじかった。夏は教団施設を明け渡した。
夏は最も信徒が多い裏列島の港町に居を移した。そこは田山の選挙区でもあった。翔子と典子は夏に従った。
教団大紛糾の最中。その日、紀世は宮子と交わっていた。宮子の乳房の彫りものが、会うたびにその姿を鮮明にしてくるのである。つくずく恐ろしい女だと思う。「俺には付きというものがないのか。宮子を手に入れ、翔子を配したのに。南条暗殺のあの時のあの幼子の様に。目の前で教団奪取の夢が崩れようとしている。しかも、あんな幼子ではない、もっと得体の知れないものが俺を覆っている。俺の野望を叩き潰そうとしているのだ。それは何なのか。この女は高森とも別れていない。この女の確信の源泉は、いったい、何なのか」勃起を宮子の女陰に深々と沈めながら、紀世の思案は止むことがない。
女が何度も絶頂に達した果てに紀世が射精しすると、宮子が言った。「翔子はあなたの女でしょ。とうに知っていたわよ。そんなのはどうでもいいの。あなたのはなかなかの物よ。いつでもしてあげるわ。でも教団は私のものよ」「あなたの若さがいいわ。堪らない。でも野望を持つには、未だ、若すぎるのよ。先の戦争を率いたのは私達なのよ」
夏について○○(新潟)に行くつもりだと言う翔子と、紀世は激しく交わった。紀世は青柳や梅島と再会していた。三人の関係は極秘にしていたが、草也の死後、青柳に頼んで田山と面識を得た。田山は草也の後継になれ、と指示した。新たな後ろ楯を得た紀世は、だから、宮子の教団を、未だ、諦めてはいなかったのである。俺の武器は若さだ、と思った。宮子との関係は続けておいて損はない。いずれ、機会があるだろう。その前に高森を何とかしなくてはならない。いざとなれば謀殺すら考えなければならない。宮子教団の奪取は田山も望むところなのだ。そして、この女、翔子も若い。夏は田山の庇護を受けているが憔悴し切っている。夏を継ぐのは翔子だ。裏列島に離れても、この女には今まで以上に性技を凝らさなければならない、と考えていた。
再び、翔子を抱き寄せた。「あなたを愛してるわ」「でもいまは姉様のそばにいたいの」紀世は翔子のニイカタ行きに同意した。翔子の愛の囁きに満足したからである。しかし、翔子が言う「姉様」が持つ深い意味を見過ごしていた。女同士しか知らない痴態で、夏と翔子しか知らない泌戯で二人が深く結ばれているのを、この男は、皆目、知らなかったのである。
そうして、翔子は裏列島のニイカタに旅だったのだった。
草也
労働運動に従事していたが、03年に病を得て思索の日々。原発爆発で言葉を失うが15年から執筆。1949年生まれ。福島県在住。
筆者はLINEのオープンチャットに『東北震災文学館』を開いている。
2011年3月11日に激震と大津波に襲われ、翌日、福島原発が爆発した。
様々なものを失い、言葉も失ったが、今日、昇華されて産み出された文学作品が市井に埋もれているのではないかと、思い至った。拙著を公にして、その場に募り、語り合うことで、何かの一助になるのかもしれないと思うのである。
被災地に在住し、あるいは関わり、又は深い関心がある全国の方々の投稿を願いたい。
宗派の儚6️⃣