誘惑

桐原 水刃

すべてを堪能した淀みが
手拍子で気を利かせて
なにかに見間違うことを許された
ぼくに足りないものなのかな
こんな遅延の永劫に塗りたくられた
理由のない破壊を知りたいんだ
ひとに流されるまま喰らうのはなぜ
まるで飽きもせず尋ねている

いたって融合的な秋だから
誰にも死にたくなる夜が訪れる

この紫閃の空網にみとれている
ぼくはコンピューターだから
ちょうど孤独な場所をみつけた
それとなく選ばれたくない
秋の夜風に破壊されていたい

誰にだって異形の姿があり
いつもそこにいる理由を食べている
完璧な食物連鎖に溺れるように
(キミヲマモル、キミヲタベル、キライニナル

誘惑

誘惑

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-02-13

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