Love is Despair

渡逢 遥

明け方 いつもわたしを抱きしめるそれは

きらきらひかる 宝石のような眼

それ以外は まるで死体

だけれど彼女は 呼吸をしている

華奢(きゃしゃ)なからだで 呼吸をしている

わたしは わたしの眼のまえで

たとえ彼女が死んだとしても

おどろくことはないだろう

いつのまにかいつもそばにいて

いつしか彼女に愛されていた

わたしは愛には気付かなかった

いや

見て見ぬふりを つらぬいていた

そうでもしないと

自殺は他殺だと証明してしまうから

手は 長くは握れなかった

赫灼(かくしゃく)とかがやくランプのもとで

あなたと読書がしたかった

凍えるようにつめたいあなたの右手を

見失うのはつらかったから

Love is Despair

Love is Despair

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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