愛故に【掛け合い】

那智琉

友を、本当に救えるか。私のために、剣を抜け。


いい加減にしたらどうだ

★…なんのことだ?

しらばっくれるな
いつから気付いていた?

★だから、なんだって

私が敵国の密偵だってことを(被せるように)

★あ…それは…

知りながらどうして国に突き出さなかった?

★突き出せるかよ!
俺達、ずっと一緒に、やってきただろ?

お前はずっと…変わらなかった
敵だと分かっているのに
いつも私の後ろを…護ってた

何のためだ?

★ いつもお前が先陣を切って、俺が援護して、そうやって俺達は命を共にしてきた。
何のため?
そんなの!お前のっ!!

やめろ!!!(被せるように)
私のためとか…言うな!
私は…密偵だ、敵なんだぞ
今も、こうしてお前に剣を向けている
お前の命を奪おうとしてるんだ

★お前に俺は殺せないよ

私を殺せ!
さもなくば敵国に情報を流す
それがどういうことになるか、わかるだろ?

★情報が漏れれば…国の中枢は壊滅する。
どうにもならないのか?
なぁ、いっそのこと俺達で

お前が死ぬか、俺が死ぬか(被せるように)
どちらかひとつだ

★なんでそうなるんだよ…

お前が犠牲にならなくていい
お前みたいに真っ当な奴が
修羅の道に堕ちなくていいんだ

★そんなっ…いやだ!!

なぁ 頼む…
私のためと思うなら
私のために剣を抜け

★無理だよ!俺にはお前を殺せない!

それなら無理にでも剣を抜かせるまでだ、ハァッ!!

※剣で戦いながら︎ ︎

★くっ!やめろ!フンッ!!

もう疲れたんだ…
他の誰かじゃなく
お前の手で…終わりにしてくれ

★…そんな顔で、言うなよ…ちきしょうっ…
ハァァァァッッッ!!!

ウウッ…
これで…いい
礼を…言うぞ

★死ぬなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!

愛故に【掛け合い】

愛故に【掛け合い】

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • アクション
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-02-11

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