パラレルワールド
もう雪に飛び込むことはない
冷たくなるのを知っている上に
濡れたズボンの重さを引きずり
誰かが貫いた心臓みたいに
白い棺がひとつ並んでいた
とても寒いなと感じたけれど
眠るつもりじゃなかったから
探してるものとは少し違う
自然の光に焼かれた身体を
丸ごと繰り抜いていくような
クッキーの型で空を渡りたい
それは透明な世界の向こう側
暖かい風を受け止める場所で
いつか自分の星座を残したら
どこかで崩れてしまうのかな
だけど一度くらいはそんな風に
ボロボロになっても愛されたくて
私は初めて自信を持てる
パラレルワールド