虚論リミット38・夕刻

虚論リミット38・夕刻

    
    


      


雨宿り。軒下。売られていた飴玉を眼の位置に。青いビー玉を覗く要領で。小さな気球。ヘリウムがじきに燃え始めるのに、人々が観覧する砂丘。残りの12分34.567秒。雨宿りの軒下で彼が透視した気球の砂丘は貫くカラシニコフの鋭角に滑る血。まもなく待ち合わせる彼女。


今日の一粒に彼は何処まで死ぬか。


   

虚論リミット38・夕刻

作品集1 http://slib.net/a/1845/
作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

虚論リミット38・夕刻

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-02-03

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted