白い天国

ひかりは僕の体に絵を描いた
実物よりも大きな手のひらが
誰かを包み込めるような
強くて優しい人になれるかな
頭を撫でたり指を絡めたり
言葉じゃなくても伝わる仕草を
幾つ持ったら安心できるだろう
想像の力に任せながら
ふたりで歩く練習をしている
空の上に借りた天国で
転ばないように腕を組んだら
スケートリンクの氷が溶けて
白いひかりになって降りてゆく
これは涙にとても良く似ていて
懐かしいと思うほど歳を取った
生まれ変わるならまた自分が良い
ありきたりだけど消えない
ひかりの記憶を覚えて来たから

白い天国

白い天国

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-02-03

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